建築業界では、省エネルギー性能の向上が求められており、特にZEB(Net Zero Energy Building)の普及が重要視されています。ZEBは、建物の年間エネルギー消費量をゼロにすることを目指し、環境負荷の低減に貢献します。
近年、温室効果ガス削減やエネルギーコストの抑制が課題となる中で、企業や自治体においてZEBの導入が加速。ZEBの実現には、建物の断熱性向上や省エネ設備の導入が不可欠であり、自動制御ブラインドなどの技術がその一翼を担っています。
ZEBとは、Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称であり、快適な室内環境を維持しながら、建物で消費する年間の一次エネルギー消費量の収支を正味でゼロにすることを目指した建物を指します。
実現のためには、外皮の断熱性能向上や高効率な設備システムの導入によってエネルギー消費を極力減らす「省エネ」と、太陽光発電などでエネルギーを創り出す「創エネ」の2つを組み合わせることが必要です。 世界的に脱炭素社会への移行が進む中、建物運用におけるエネルギー削減は環境負荷低減において重要な役割を果たします。単にエネルギー使用量を抑えるだけでなく、働く人や利用者の快適性を損なわずに省エネルギーを実現できる点が、これからの建築物に求められる新しい価値基準となっています。
ZEBを達成するには、以下の基本要件が重要となります。
自動制御ブラインドはZEBの基本要件に適応し、特にエネルギー消費の削減に貢献することが可能です。日射の状況に応じてブラインドを自動で調整することで、冷暖房負荷を軽減し、室内環境を快適に保つ役割を果たします。自然光の活用を適正化することで、照明エネルギーの削減にも寄与します。
ZEBを実現するには、エネルギー消費を抑える工夫が必要です。その中で、自動制御ブラインドは効率的なエネルギーマネジメントの鍵となります。
まず、日射の影響を適正化することで、冷暖房の負荷を削減できます。特に夏場は直射日光を遮ることで室温の上昇を防ぎ、冬場は日光を取り込むことで暖房負荷を軽減できます。このような調整を手動で行うのは非効率ですが、自動制御ブラインドならば、センサーと連携しリアルタイムで調整が可能です。
ブラインドの開閉により室内の自然採光を調整し、人工照明の使用を抑えることができます。BEMSと統合することで、エネルギー消費全体を適正化し、より高い省エネ効果を実現できます。
このように、自動制御ブラインドの導入はZEBの目標達成に大きく貢献し、環境負荷の低減とコスト削減の両方を実現できるのです。

「新潟帝石ビルディング」跡地に建設された地上10階建てのテナントオフィスビルにおける導入事例です。環境性能とBCP対応を重視し、コンパクトダブルスキンカーテンウォールに外装仕様の自動制御ブラインドを組み合わせることで、日射の影響を抑えながら室内環境の調整に配慮。再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率56%を達成し、「ZEB Ready」や「CASBEE Sランク」の取得につながっています。
※参照元:株式会社豊和 公式サイト(https://www.kk-howa.co.jp/works/inpex_n/)

池袋の文化発信拠点「Hareza(ハレザ)」のオフィス棟(地上33階)を含むエリアにおける導入事例です。遮熱・断熱効果に配慮したLow Eペアガラスの外装シングルスキンに対し、自然光の取り込みと眺望確保を目的に、室内ブラインドとして巾広50mmスラットを採用。直射光を抑えることで、空調負荷の低減にも貢献しています。
※参照元:株式会社豊和 公式サイト(https://www.kk-howa.co.jp/works/hareza-tower/)

技術研究棟において、省エネ技術を積極的に導入し、ZEB Ready認証を取得しました。複層ガラスと調光制御ブラインドによる熱効率向上や自動採光制御を実施。他の施策も含め一次エネルギー消費量の56%削減に成功しています。
※参照元:タチカワブラインド公式HP(https://www.blind.co.jp/news/details/333)
ZEBの実現は建築業界における重要な課題であり、省エネルギー技術の活用が不可欠です。その中で、自動制御ブラインドは、日射制御を通じてエネルギー消費の削減に貢献します。
特にBEMSと連携したブラインドは、冷暖房負荷の適正化や自然採光の活用を可能にし、総合的なエネルギー管理を強化。これにより、オフィスビルや商業施設などでのZEB達成が現実的なものとなります。
実際の導入事例でも、冷暖房の負荷や照明エネルギーの削減効果が証明されており、多くの企業や自治体が採用を進めています。今後、さらなる技術革新と普及が進むことで、ZEBの実現が加速し、持続可能な社会の実現に寄与するでしょう。
以下ページでは建物別で選ぶ自動制御ブラインドを紹介していますので、導入を検討している方は参考にしてください。
豊和のA-BLINDは、外付けブラインドならではの高い遮熱性とデザイン性を両立したシステムです。特殊形状スラットにより日射をガラスに到達する前に反射し、室温上昇と空調負荷を大幅に軽減。上部・下部で角度を分けて制御できるため、眩しさやグレアを抑えながら自然光を取り込み、オフィスの快適性と生産性向上に貢献します。
ダブルスキン内の高温環境や強風にも対応できる耐久性とガイディングサポート、IP54相当の屋外対応モーター、自動制御オプションを備え、ZEBやWELL認証を目指す先進的なビルにふさわしい外装ブラインドです
A-BLINDには、用途や意匠に応じて選べる複数タイプのスラット形状が用意されています。それぞれの形状は、意匠性だけでなく日射反射や遮蔽性にも配慮して設計されています。
| タイプ | スラット形状のイメージ | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Cタイプ | 標準的なカーブ形状 | バランスの取れた遮蔽性とデザイン性。汎用的なオフィスビルに採用しやすい仕様です。 |
| Fタイプ | フラットな形状 | シャープな印象のファサードを演出しやすく、現代的なビルデザインとの相性が良いタイプです。 |
| Zタイプ | Z字形状 | スラット同士の噛み合わせを高める形状で、遮光性を重視したい場合に適しています。 |
| Sタイプ | S字形状 | 柔らかなラインによる意匠性と、日射反射性を両立したタイプです。 |
このように、スラット形状を建物の表情や求める遮蔽性能に合わせて選べる点は、A-BLINDならではの特徴と言えます。
階層・構造や人の出入りの多さなど、図面を引く建物によって適切な自動制御ブラインドは変わってきます。ここではオフィスビル・商業施設・戸建ての3つにわけ、それぞれにおすすめの取扱メーカーをピックアップしました。ぜひ導入の参考にしてください。

高い日射遮蔽効果を持つダブルスキン仕様のブラインドと、自然光を室内照明として取り込める自動制御システムにより、ZEBの日射遮蔽領域で高い効果を発揮。
オフィスビルの企業誘致で重要な、WELL認証の光環境項目をクリアしつつ、高い制御性能による加点も見込めます。

複合施設の大開口窓・天井部など、テーマ性のある特殊な構造にも対応できるシステムを完備。テナント入替後の設定変更も容易です。
また酸化チタンコート仕様のスラットなど、ホコリや雑菌がつきにくい製品を展開しており、人の出入りが多い商業施設において清潔さを保つことができます。

スマートフォンからブラインドの開閉操作ができるシステムを展開。ブラインドをIoT化することで、居住者の負担を軽減しつつZEH実現に向けた省エネが可能。
また、多彩なカラーやミリ単位でオーダーできるロールスクリーンにより、住宅コンセプトに合ったデザインを叶えられます。