近年、環境配慮型建築への要求が高まる中、ビルの省エネ化と室内環境の快適性をどう両立させるかは、多くの設計者や実務担当者を悩ませる大きな課題となっています。「CASBEE評価のスコアを上げたいが、具体的にどのような設備を導入すれば効果的にスコアアップにつながるのか分からない」と頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、自動制御ブラインドの仕組みや導入効果をはじめ、CASBEE評価において果たす役割、実際のSランク取得事例など環境性能向上に役立つ基礎知識を分かりやすく解説します。
CASBEEとは建物の環境性能を総合的に測る国内の評価制度で、正式名称は「建築環境総合性能評価システム」です。
オフィスビルや商業施設をはじめ、幅広い建物が評価の対象になります。室内の快適性やエネルギー消費量、周辺環境への配慮など複数の項目をスコア化する仕組みです。評価結果はS〜Cの5段階で示され、設計から運用まで活用できます。自治体の届出制度で採用されるケースも増えています。
自動制御ブラインドは、センサーが取得したデータをもとにブラインドの角度を自動で変える設備です。手動操作が不要で常に適切な遮光状態を保てる仕組みです。
窓周辺のセンサーが太陽光の強さや角度を検知します。制御システムがデータを受け取り、ブラインドの羽根をリアルタイムで動かします。人の操作を介さず適切な遮光・採光バランスを保てる点が特徴です。
夏場は強い日射を遮り、冬場は太陽光を室内に取り込むよう自動で切り替わります。空調の負荷が減りエネルギー消費を抑え、まぶしさも自動で調整されるため、快適な環境と省エネの両立が可能です。
CASBEEの評価は「環境品質(Q)」と「環境負荷(LR)」に分かれます。自動制御ブラインドはこの両方に働きかけます。
環境品質(Q)では光環境や温熱環境の快適性向上がスコアに反映され、環境負荷(LR)では空調エネルギーの削減が評価を押し上げます。日射制御の自動化はCASBEE総合スコアの向上に直結する取り組みです。

コンパクトダブルスキンカーテンウォールに外装仕様の自動制御ブラインドを実装した事例です。環境負荷の低減に貢献し「ZEB Ready」や「CASBEE Sランク」を取得しています。高い環境性能が評価された実例です。
自動制御ブラインドは日射の自動調整で省エネと室内の快適性を両立する設備です。CASBEE評価では環境品質(Q)と環境負荷(LR)の両面でスコア向上に貢献します。導入を検討する際には、専門業者への問い合わせやCASBEE評価シミュレーションの活用が有効です。建物の用途や立地に合った仕様を選び、環境性能の向上につなげてください。
階層・構造や人の出入りの多さなど、図面を引く建物によって適切な自動制御ブラインドは変わってきます。ここではオフィスビル・商業施設・戸建ての3つにわけ、それぞれにおすすめの取扱メーカーをピックアップしました。ぜひ導入の参考にしてください。

高い日射遮蔽効果を持つダブルスキン仕様のブラインドと、自然光を室内照明として取り込める自動制御システムにより、ZEBの日射遮蔽領域で高い効果を発揮。
オフィスビルの企業誘致で重要な、WELL認証の光環境項目をクリアしつつ、高い制御性能による加点も見込めます。

複合施設の大開口窓・天井部など、テーマ性のある特殊な構造にも対応できるシステムを完備。テナント入替後の設定変更も容易です。
また酸化チタンコート仕様のスラットなど、ホコリや雑菌がつきにくい製品を展開しており、人の出入りが多い商業施設において清潔さを保つことができます。

スマートフォンからブラインドの開閉操作ができるシステムを展開。ブラインドをIoT化することで、居住者の負担を軽減しつつZEH実現に向けた省エネが可能。
また、多彩なカラーやミリ単位でオーダーできるロールスクリーンにより、住宅コンセプトに合ったデザインを叶えられます。