ダブルスキン建築において、ガラスとガラスの間に熱がこもる「熱だまり」は、空調効率を低下させる大きな課題です。本記事では、熱だまりが発生する原因や、自動制御ブラインドを活用した効果的な対策方法について解説します。
ダブルスキンとは、建物の外壁をガラス等で二重に覆う建築手法です。断熱性や遮音性に優れ、デザイン性も高いため多くのオフィスビルで採用されています。しかし、夏季など日射しが強い時期には、二重ガラスの中間層(キャビティ)に太陽熱がこもり、温度が著しく上昇する現象が起こります。これが「熱だまり」です。
熱だまりは、外部のガラスを透過した日射熱が中間層に滞留することで発生します。十分な換気が行われない場合、中間層の温度は外気温を大幅に上回ることがあります。
熱だまりが発生すると、中間層に溜まった熱が室内のガラスを通して内部に伝わりやすくなり、結果として冷房などの空調負荷が増大します。省エネを目的として導入されたダブルスキンが、逆にエネルギー消費を増やしてしまう可能性があるため、適切な対策が不可欠です。
熱だまりを防ぎ、ダブルスキンの本来の環境性能を発揮させるための主な対策方法を紹介します。
基本的な対策として、中間層に換気システムを設ける方法があります。中間層の下部から外気を取り込み、暖められて上昇した空気を上部の排気口から逃がす「自然換気」が一般的です。また、風向きや天候に左右されず安定した排熱を行うために、換気ファンを用いた「機械換気」を併用、あるいはハイブリッド換気として運用するケースも増えています。
換気と並んで非常に効果的な対策が、中間層へのブラインドの設置です。日射をガラスの間で遮蔽(反射)することで、室内に熱が侵入するのを防ぎます。ブラインドで遮られた日射熱は中間層の空気を暖めますが、前述の換気システムによって外部へ排出されるため、室内への熱負荷を大幅に軽減することができます。
中間層に設置するブラインドは、手動ではなく「自動制御ブラインド」を導入することで、熱だまり対策としての効果を最大限に引き出すことができます。
自動制御ブラインドは、建物の屋上などに設置された日射センサーや、中間層の温度センサーと連動して稼働します。季節や時間帯、天候に合わせてスラット(羽根)の角度を自動で調整する機能を持っています。
このように、常に最適な光・熱環境を維持できる点が大きなメリットです。
最新の自動制御ブラインドは、建物のBEMS(ビル向けエネルギー管理システム)や空調・換気設備と連携することが可能です。中間層の温度上昇を検知して換気口を自動で開閉したり、ブラインドの角度を連動させたりすることで、建物全体のエネルギー消費を最適化し、快適な室内環境と高い省エネ性能の両立が期待できます。
ダブルスキンの熱だまりは、建物の省エネ性能を低下させる要因となります。効果的な対策としては、中間層の適切な換気計画と合わせて、日射を自動で遮蔽できる「自動制御ブラインド」の導入が推奨されます。これにより、空調負荷の軽減と快適な執務環境の実現が見込めます。
以下のページでは、ダブルスキン内部の高温環境にも対応できる耐久性と制御機能を持った自動制御ブラインドをご紹介していますので、導入を検討する際はぜひ参考にしてください。
豊和のA-BLINDは、外付けブラインドならではの高い遮熱性とデザイン性を両立したシステムです。特殊形状スラットにより日射をガラスに到達する前に反射し、室温上昇と空調負荷を大幅に軽減。上部・下部で角度を分けて制御できるため、眩しさやグレアを抑えながら自然光を取り込み、オフィスの快適性と生産性向上に貢献します。
ダブルスキン内の高温環境や強風にも対応できる耐久性とガイディングサポート、IP54相当の屋外対応モーター、自動制御オプションを備え、ZEBやWELL認証を目指す先進的なビルにふさわしい外装ブラインドです
A-BLINDには、用途や意匠に応じて選べる複数タイプのスラット形状が用意されています。それぞれの形状は、意匠性だけでなく日射反射や遮蔽性にも配慮して設計されています。
| タイプ | スラット形状のイメージ | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Cタイプ | 標準的なカーブ形状 | バランスの取れた遮蔽性とデザイン性。汎用的なオフィスビルに採用しやすい仕様です。 |
| Fタイプ | フラットな形状 | シャープな印象のファサードを演出しやすく、現代的なビルデザインとの相性が良いタイプです。 |
| Zタイプ | Z字形状 | スラット同士の噛み合わせを高める形状で、遮光性を重視したい場合に適しています。 |
| Sタイプ | S字形状 | 柔らかなラインによる意匠性と、日射反射性を両立したタイプです。 |
このように、スラット形状を建物の表情や求める遮蔽性能に合わせて選べる点は、A-BLINDならではの特徴と言えます。
階層・構造や人の出入りの多さなど、図面を引く建物によって適切な自動制御ブラインドは変わってきます。ここではオフィスビル・商業施設・戸建ての3つにわけ、それぞれにおすすめの取扱メーカーをピックアップしました。ぜひ導入の参考にしてください。

高い日射遮蔽効果を持つダブルスキン仕様のブラインドと、自然光を室内照明として取り込める自動制御システムにより、ZEBの日射遮蔽領域で高い効果を発揮。
オフィスビルの企業誘致で重要な、WELL認証の光環境項目をクリアしつつ、高い制御性能による加点も見込めます。

複合施設の大開口窓・天井部など、テーマ性のある特殊な構造にも対応できるシステムを完備。テナント入替後の設定変更も容易です。
また酸化チタンコート仕様のスラットなど、ホコリや雑菌がつきにくい製品を展開しており、人の出入りが多い商業施設において清潔さを保つことができます。

スマートフォンからブラインドの開閉操作ができるシステムを展開。ブラインドをIoT化することで、居住者の負担を軽減しつつZEH実現に向けた省エネが可能。
また、多彩なカラーやミリ単位でオーダーできるロールスクリーンにより、住宅コンセプトに合ったデザインを叶えられます。