ZEB(省エネ)やWELL認証(快適性)への関心が高まる中、窓の外側で日射をコントロールする「外付けブラインド」が注目されています。今回は、20年以上にわたり著名ビルでの採用実績を持つ「A-BLIND」の誕生秘話や製品に込めた想い、そしてこれからの建築に求められる役割について、株式会社豊和のご担当者様に伺いました。

弊社は約20年前に省エネビル(ZEB)の観点で顧客から、ビル外装のWスキンファサードのキャビティ内に耐久性や意匠性を有したブラインドを導入したいとの要望を受け、熱や雨風など外部と同様の酷環境であるキャビティ内に設置可能なブラインドを探していました。
そこで欧州で窓の外側に設置して遮熱と採光をする外部仕様のブラインドに着目し、実物を輸入して性能検証を行ったうえで施工したのが弊社ブラインド事業の始まりです。
世界的に環境問題への取り組みが活性化して来ており、今後に日本でも環境意識の高まりやムーブメントが起こり多くの需要が見込めることから、商品を「A-BLIND」と名付け、オフィスビルや商業施設建物へブラインド(日射遮蔽装置)へのとり組みを本格的に開始しました。
そこから20年間、多くの著名な施設・ビル建物に弊社の「A-BLIND」をご採用いただいております。

日本で最初に本格的に外付けブラインドを施工したという意味から、アルファベットで最初の文字である「A」をイニシャルとして、また洒落心から良い商品という意味で「良い」=関西弁で「ええ」という語呂も含めて「A-BLIND」とネーミングしました。
ネーミングの理由は単純ですが、外付けブラインドの市場をけん引するマーケットリーダーでありたいとの思いが込められています。
国内ブラインドメーカーの商品と比較すると、A-BLINDの特徴として1番目に肉厚で折れにくいスラット(国内メーカーの3倍の厚み)、2番目に幅広で効率的に遮光と採光ができるスラット(50mm~80mm)、3番目に耐風圧性や遮光性を高めることを目的とした独特な形状のスラットのバリエーション(C形状・S形状・Z形状・日射導入タイプなど)があります。
その他、外部仕様ということで、防塵・防水性・耐熱性の高いモーター、対候性・耐久性の高いパーツ、また屋外や外気導入のダブルスキンキャビティに設置する際の、風保護目的のガイディングの機構を兼ね備えた製品で、ダブルスキンキャビティ内の過酷な環境でも安心してご使用いただける仕様となっております。
しかし一番の強みは「A-BLIND」は欧州では70年前から外付けブラインドとして普及している商品であり、光や熱のコントロール、耐久性・耐候性について、長年の蓄積したノウハウや技術力があることです。

都市部の建築では、デザイン性や採光のために全面ガラス張りの建物や大開口で大きなガラスのサッシが増加しています。
その結果、遮光や遮熱、室温上昇や眩しさ(グレア)、冷暖房設備の負荷が問題化し、建物の設計者様から外付けブラインドのような外部日射遮蔽装置の必要性が高まり、このような問題を解決するために弊社への相談が増えました。
また省エネ義務化の流れもあり、ZEB認証やWELL認証を取得したいとのことで、遮熱や遮光の自動制御について、省エネビル・スマートビル・インテリジェントビル化の進展により、近年は特に制御システムについての相談や要望が増えて来ています。
日本ではブラインドはプライバシーの保護や遮光の目的で設置することが一般的な考えですが、欧州ではブラインドのスラット角度を調整し、プライバシーを保ちつつ、大開口から積極的に日射を取り入れ、採光や採熱をすることが一般的です。
このように外付けブラインドはスラットの角度調整により、照明や冷暖房の負荷を軽減できるアイテムであります。
「A-BLIND」の商品群で、採光の目的で上部分のスラットが自然光を取り入れる角度、残り下半分のスラットが遮光する角度に調整できる商品があります。
以前、自然光を取り入れ、執務室の照明負荷軽減の目的で「A-BLIND」を導入したいとの相談を設計者から受け、その商品を施工しましたが、オーナー様や設計者様からは、日中は照明の人工的な明かりでなく、自然光のやさしい光が執務空間を包み、目にも優しく、リラックス効果で生産性が上がったとお褒めの言葉をいただきました。

先に述べたように「A-BLIND」は欧州で70年の実績と技術的なノウハウがある商品で、プライバシーの保護や遮光の効果以外、自然光のコントロールによる省エネや人や環境にやさしい商品です。
耐久性や対候性も優れており、設置した商品は適切に取り扱いやお手入れを行なえば、長期間「A-BLIND」の省エネと快適空間の効果を実感いただけるものと思っております。
その意味で弊社として「A-BLIND」導入のメリットや効果的・適切な使用方法をご提案していくことが大切だと思っています。
ブラインドは ZEBと WELL 認証の両方に直接的に貢献できる建築要素です。
エネルギー性能(ZEB)と人の健康・快適性(WELL)の両方に作用する「光」と「熱」を同時にコントロールできるためです。
ZEBへの貢献について、ブラインドのパッシブ技術(日射遮蔽・採光制御)はZEB の本質である「一次エネルギー消費量の削減」に対して需要な役割を担います。
自然採光や自動制御システムは日射量に応じてスラット角度を調整し、照明の使用量を軽減できるため、照明エネルギー削減につながります。
エネルギーマネジメントの面でも自動制御ブラインドはBEMSと連携し、冷暖房負荷と照明負荷をリアルタイムで最適化することができます。
WELL 認証への貢献について、「人の健康・快適性」を評価する制度において、光(Light) と快適性(Comfort)に対して需要な役割を担います。
ブラインドは直射光をカットしつつ、視界を確保することでグレア(眩しさ)を抑えます。サーカディアンリズム(概日リズム)への配慮も可能で、日中に十分な自然光を取り入れ、夕方は採光を落とすなど、自然光の量を調整し、生体リズムに則した室内環境をつくることができます。
また遮光しながら外の景色が見えることで、眺望・心理的快適性・プライバシーのバランスを取ることができます。
このようにブラインドはZEBとWELLの両方に貢献するキーデバイスであり、エネルギー削減と光環境・快適性の向上の双方に貢献できる数少ない建築要素です。

地球温暖化による環境問題、人権問題やメンタルヘルスの問題は世界的な規模で重大なテーマとなっています。
弊社は働く人の心身の健康や人にやさしい快適な空間づくり念頭に掲げ、「人を安全に」「人にやさしく」をテーマにし、風・光・熱といった自然エネルギーを活用し、省エネと快適な空間づくりをコンセプトに商品開発を行ない、オフィスビルで働く人の安全と健康に配慮した商品を通じて、これまで社会に貢献して来ました。
今後も蓄積した技術力・開発力を活かし、「A-BLIND」をはじめとする環境配慮型商品を提案し、省エネや快適空間づくりのパートナー企業として貢献できるよう努めていく所存です。

今回のインタビューを通じて、「A-BLIND」が単なる日差し避けにとどまらず、建築物の省エネ(ZEB)と空間の快適性(WELL認証)を同時に実現する重要なソリューションであることがわかりました。外部環境に耐えうる強靭な仕様と、自然光をコントロールする高度な技術は、環境配慮が求められるこれからの建築において、さらに欠かせない存在となっていくでしょう。
本日は貴重なお話をいただき、誠にありがとうございました。
| 会社名 | 株式会社豊和 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都江東区新大橋2丁目4番9号 豊和ビル(東京支店) |
| 創業情報 | 1958年6月 |
| 電話番号 | 03-3633-1234 |
| 「A-BLIND」ページURL | https://www.kk-howa.co.jp/product/a-blind/ |
階層・構造や人の出入りの多さなど、図面を引く建物によって適切な自動制御ブラインドは変わってきます。ここではオフィスビル・商業施設・戸建ての3つにわけ、それぞれにおすすめの取扱メーカーをピックアップしました。ぜひ導入の参考にしてください。

高い日射遮蔽効果を持つダブルスキン仕様のブラインドと、自然光を室内照明として取り込める自動制御システムにより、ZEBの日射遮蔽領域で高い効果を発揮。
オフィスビルの企業誘致で重要な、WELL認証の光環境項目をクリアしつつ、高い制御性能による加点も見込めます。

複合施設の大開口窓・天井部など、テーマ性のある特殊な構造にも対応できるシステムを完備。テナント入替後の設定変更も容易です。
また酸化チタンコート仕様のスラットなど、ホコリや雑菌がつきにくい製品を展開しており、人の出入りが多い商業施設において清潔さを保つことができます。

スマートフォンからブラインドの開閉操作ができるシステムを展開。ブラインドをIoT化することで、居住者の負担を軽減しつつZEH実現に向けた省エネが可能。
また、多彩なカラーやミリ単位でオーダーできるロールスクリーンにより、住宅コンセプトに合ったデザインを叶えられます。