オフィスビルや商業施設の快適性を高め、省エネルギー化を推進する上で、「ペリメーターゾーン」の対策は非常に重要なテーマです。
本記事では、ペリメーターゾーンで発生しやすい空調や熱負荷に関する課題を整理し、それらを解消するための効果的な対策方法について解説します。
ペリメーターゾーン(外周部)とは、建物の窓際や外壁面から約3〜5m程度の範囲の空間を指します。外気に面しているため、日射や外気温の影響を直接受けやすいという特徴があります。
これに対し、建物の中心部に近い、外気の影響を受けにくい空間を「インテリアゾーン(内周部)」と呼びます。
インテリアゾーンは年間を通して温度変化が少なく空調負荷が安定していますが、ペリメーターゾーンは季節や時間帯、天候によって温度環境が激しく変動するため、それぞれに分けた適切な空調計画や熱負荷対策が求められます。
夏場は、窓から差し込む強力な直射日光(日射熱)により、ペリメーターゾーンの室温が急激に上昇します。これにより、窓際にいる人は暑さやまぶしさを感じやすくなります。また、窓際を冷やすために空調(冷房)を強める必要があり、消費電力の増加につながります。
冬場は外気温の低下により、窓ガラス自体が冷やされます。室内の暖かい空気がこの冷たい窓ガラスに触れると急激に冷やされ、足元に向かって下降気流となって流れ落ちます。これを「コールドドラフト現象」と呼びます。
この現象が起こると、暖房をつけていても窓際の人だけが足元の冷えを感じ、快適性が著しく損なわれます。
室内外の温度差が大きくなる冬場には、窓ガラスやアルミサッシに結露が発生しやすくなります。結露を放置すると、カビやダニの発生原因になるだけでなく、内装材や建材の劣化を早める要因にもなります。
ペリメーターゾーンの課題を解決するためには、「空調設備」「建築的アプローチ」「日射遮蔽」の3つの視点から対策を行うことが有効です。
ペリメーターゾーン専用の空調システムを導入することで、快適性を保つ対策です。
建物自体の断熱性能を高めることで、外部からの熱移動を抑える対策です。
近年、省エネ(ZEB化)や快適性向上の観点から注目されているのが、「自動制御ブラインド」を活用した対策です。
外付けブラインドやダブルスキン内に設置したブラインドを自動で制御することで、ペリメーターゾーンの環境を劇的に改善できます。
自動制御ブラインドは、太陽の位置や日射量をセンサーで感知し、ブラインドの昇降やスラット(羽根)の角度を自動的に調整します。
夏場は日射を適切に遮蔽して室温上昇を防ぎ、冬場は日差しを室内に取り込んで暖房負荷を軽減します。これにより、ペリメーターゾーンの空調負荷を大きく低減し、省エネやCO2削減に貢献します。
直射日光がパソコンのモニターやデスクに当たると、まぶしさ(グレア)により作業効率が低下します。
自動制御ブラインドは、まぶしさを防ぎつつ、天井に光を反射させて室内の奥(インテリアゾーン)まで自然光を届けるなど、視覚的に快適な光環境を実現できます。
ペリメーターゾーンの熱負荷をブラインドの自動制御によってコントロールすることで、空調にかかるエネルギー消費を抑えられます。
また、自然光を有効活用することで照明用電力も削減でき、ビル全体のランニングコストを長期的に抑えることが可能です。
ペリメーターゾーンの熱負荷やコールドドラフトは、オフィスや施設の快適性を左右する重要な課題です。
空調システムや断熱ガラスなどの建築的対策に加え、日射をダイナミックにコントロールできる「自動制御ブラインド」を導入することで、快適性と高い省エネ性を両立することができます。
以下のページでは、高い日射遮蔽効果や自動制御システムを持ち、ペリメーターゾーン対策としても有効な自動制御ブラインドメーカー3選をご紹介しています。導入を検討するならぜひ参考にしてください。
豊和のA-BLINDは、外付けブラインドならではの高い遮熱性とデザイン性を両立したシステムです。特殊形状スラットにより日射をガラスに到達する前に反射し、室温上昇と空調負荷を大幅に軽減。上部・下部で角度を分けて制御できるため、眩しさやグレアを抑えながら自然光を取り込み、オフィスの快適性と生産性向上に貢献します。
ダブルスキン内の高温環境や強風にも対応できる耐久性とガイディングサポート、IP54相当の屋外対応モーター、自動制御オプションを備え、ZEBやWELL認証を目指す先進的なビルにふさわしい外装ブラインドです
A-BLINDには、用途や意匠に応じて選べる複数タイプのスラット形状が用意されています。それぞれの形状は、意匠性だけでなく日射反射や遮蔽性にも配慮して設計されています。
| タイプ | スラット形状のイメージ | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Cタイプ | 標準的なカーブ形状 | バランスの取れた遮蔽性とデザイン性。汎用的なオフィスビルに採用しやすい仕様です。 |
| Fタイプ | フラットな形状 | シャープな印象のファサードを演出しやすく、現代的なビルデザインとの相性が良いタイプです。 |
| Zタイプ | Z字形状 | スラット同士の噛み合わせを高める形状で、遮光性を重視したい場合に適しています。 |
| Sタイプ | S字形状 | 柔らかなラインによる意匠性と、日射反射性を両立したタイプです。 |
このように、スラット形状を建物の表情や求める遮蔽性能に合わせて選べる点は、A-BLINDならではの特徴と言えます。
階層・構造や人の出入りの多さなど、図面を引く建物によって適切な自動制御ブラインドは変わってきます。ここではオフィスビル・商業施設・戸建ての3つにわけ、それぞれにおすすめの取扱メーカーをピックアップしました。ぜひ導入の参考にしてください。

高い日射遮蔽効果を持つダブルスキン仕様のブラインドと、自然光を室内照明として取り込める自動制御システムにより、ZEBの日射遮蔽領域で高い効果を発揮。
オフィスビルの企業誘致で重要な、WELL認証の光環境項目をクリアしつつ、高い制御性能による加点も見込めます。

複合施設の大開口窓・天井部など、テーマ性のある特殊な構造にも対応できるシステムを完備。テナント入替後の設定変更も容易です。
また酸化チタンコート仕様のスラットなど、ホコリや雑菌がつきにくい製品を展開しており、人の出入りが多い商業施設において清潔さを保つことができます。

スマートフォンからブラインドの開閉操作ができるシステムを展開。ブラインドをIoT化することで、居住者の負担を軽減しつつZEH実現に向けた省エネが可能。
また、多彩なカラーやミリ単位でオーダーできるロールスクリーンにより、住宅コンセプトに合ったデザインを叶えられます。